2010年10月21日木曜日

時間泥棒

みなさん、
ミヒャエル・エンデの「モモ」をご存知ですか?

ゆったりとしていた生活から、
時間泥棒によって時間を奪われることにより、
みんなの心のゆとりが失われ、
せかせかとした希薄な人間関係を築くようになってくのを、
少女モモが止めるお話だったと思います。

私も中学生以来読んでいないので、
あまり覚えていませんが。。。

最近、パラグアイの授業の改善について考えると、
“時間”というキーワードが出てきました。

パラグアイの授業は、
教科書がないため、先生が、持っている教科書に書いてあることを
板書し、それを写す。
とにかく写します。
すべての単語の意味を理解しているのかも定かではない気がします。

また、1,2年生は文字が十分に読めなかったり、
書けなかったりと、書く作業にもかなりの時間を要します。

以上
①書く量が半端ない
②書くのが遅い     といった理由から、
              書くだけで2時間が過ぎるのが当たり前です。

また、これが算数の授業だと、一桁同士の足し算がまともにできないため、
計算練習16問で2時間が経ち、
文章問題4問で2時間経ちます。

これを待つのも、一苦労しますが、早く終わった子も暇を持て余し、
もちろん遊びます。

この差をどうにか縮めるため、
もっと時間を区切って、やったらどうかと感じました。
3分経ったら、その問題を消す、など。

でも、そうやって、早く早く!と指導することが本当にいいことなのか
最近悩みます。
このゆったりとしたパラグアイで、
時間の催促をすることが、
私は時間泥棒になるんじゃないかという気がしてきたのです。

同じ学年でもかなりの差があるため、
お友達がたくさん待たなくていいように、
隣で、一緒に字を読んだりして手伝ってあげるとできるんだから
自分でもやろうとする努力をすべきなんじゃないのかとか、
確かに催促しないといけないほどの時間はかかっています。

でも、これがパラグアイの空気なのかもしれません。
この子どもたちを、ただ叱る授業ではなくて、
この子どもたちがやる気を出すような授業を作らなければ
いけないんだなぁと思います。

そのためには基礎の定着が必要だと思います。
基礎がしっかり身につく授業。
そして、子どもから信頼される教師。
わかる楽しさ。それを教えてくれる教師。

うん、これですね!
これを築いていくためには、まず先生たちとの人間関係づくり。
そして、ただせかすのではなく、
有意義だと思わせる時間をつくることが大事なんだと思います。

なんだか、これに書くことで、ちょっとすっきりしました。
読んでくれてありがとう。

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